「意図的削除はしていない」が……

謎深まる“消えた初音ミク”問題(ITmedia News)

リンク先は少々古いニュースで、現在は「初音ミク」画像、Googleに復帰という記事が配信されています。これはヤフーのトップページにも表示されていました。偉い人に聞かれたので、興味を持つ方がいらっしゃるかも知れないと考え、エントリーにしてみました。

インターネット系のニュースでは大きく取り上げられていました。具体的には「初音ミク」とYahoo!やGoogleで検索しても、画像が出てこないという現象が起きていたんです。

これの何が問題か?というと、Googleの方がテレビ番組で言っていたように「Googleの上位に表示されなくては、その企業のホームページは無いのと一緒」となるからです。検索エンジンでウェブにたどり着く人が多い現在、検索エンジンに”出てこなくなる”のは、”存在がない”と同じ意味になります。今回はある程度の人たちが「あるはずの情報が出てこない」ことに気がついたので話題になりましたが、気がつかないような情報ですとそもそも問題にすらなりません。

そして、ここがポイントなのですが、検索エンジンを提供しているのは営利企業な訳です。企業が何らかの理由で、検索結果にフィルターをかける可能性もある?かもしれない。だとすると存在を無いものとする、企業によるインターネット上の情報操作なのではないか?そういった心配が、問題を大きくしました。

ヤフーもグーグルも、恣意的な操作は否定しています。今日になって、徐々に検索に現れるようになったというのが経緯です。

知られていることですが、実は検索エンジンにはフィルターがかかっています。有名なのはアダルト関連のキーワードで、例えば「女子高生」と検索すると、フィルターのあるなしで検索結果表示画面が違うということが起こったりします。また、アメリカで問題になっているのですが、中国でのサービスにはその国の方針に従って、一定の政治的なキーワードにフィルターがかかっているそうです(関連:中国での検閲はYahoo!が最悪――国境なき記者団)。

フィルターのかけ方に関するさじ加減や、企業の社会的な責任、ネットワークのあり方やホームページの仕組みなどいろいろな論点が出てきて、Web制作に携わっているものとしては微妙な問題。ですが一ユーザーとして、普段利用している検索エンジンが、実はこういう問題を含んでいるというのは、心に留めておきたいと思います。

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