災害とWeb

台風、そして地震と災害が続いています。言葉だけになってしまいますが、被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。

とあるセッションに参加したときに、「災害時、Webによる情報発信がどの様な役割を持てるか?」という話題になり、興味深い意見を聞きました。テレビや新聞といったマスメディアで被害情報を見るたび、その時のことを思い出します。

まず問題提起がされたのは、「何のために情報発信をするのか?」ということ。実際に被災地にいらっしゃる方はホームページを開いたり、メールを見るどころではありません。その時、「被害に遭われた方が外部に向かって、自分の安否や必要としている物資・人手。自分の被害状況を伝える」という考えを伺って、目から鱗でした。

確かに、一般的にマスメディアに載ることは、甚大な被害。家が押しつぶされる。道路が寸断される。痛ましい人的な被害が出ている?。マス向けとして重要な情報ではありますが、個人が本当に必要としている情報はそうではない。家族や知り合いの無事や何が欲しいかといった、個人的なことです。Webであれば、そこのフォローが出来るのではないか。

NTTや民間の会社がやっている事例をいくつか知っていますが、まだまだ一般的ではありません。特化したサイトを作るか、今動いているものにソリューションとして組み込むかなどして、簡単に個人が本当に知りたい情報を交換できる場があれば…。

そうは言っても名前や住所は個人情報なので、取り扱いが難しい。また、営業ベースに乗る話ではない気がします。でも、専用サイトを立ち上げなくても、例えば避難場所にいち早くネット環境を整え、専用サイトや個人が運営しているブログ、メールなどで安否を発信する。共有PCですので、キャッシュやクッキーはパソコンに詳しい人またはボランティアが随時消していく。それだけでも、状況が変わってくるのかもしれない。ひょっとしたら既にそういった取り組みがなされていたり、mixiなどSNSが役割を担っているのかもしれませんが、もっと普及する可能性や仕掛けはないか。

被害状況の詳しいレポートや、電話・メール回線のパンクなどのニュースを見ると、そんなことをぼんやりと考えます。

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